花と癒しのニュージーランド特集
第5回 フィヨルドランド前編
ニュージーランド南島の南西部には氷河期に形成されたフィヨルドが原始の姿をそのまま露出しているフィヨルドランド国立公園があります。フィヨルドは氷河によって作られたU字谷が沈水して形成されます。フィヨルドランド国立公園の海側の険しい岸壁は、氷河期が繰り返す間に、14もの巨大な氷河に削られてできたものだそうです。1986年、周辺の国立公園と共にユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されました。
フィヨルドランドの中でも最も有名な景勝地、ミルフォード・サウンドはクルーズで巡るのが最もポピュラー。時間や足のことを考えると、クイーンズタウンから日帰りのミルフォードサウンド・クルーズツアーに参加するのが簡単です。
このツアーの大まかなスケデュールは、7時から7時半ごろ各ホテルにバスが出迎え
10時ごろフィヨルドランド国立公園の拠点テ・アナウに到着。途中、何箇所かビューポイントで停車。13時半ごろから2時間弱ミルフォードサウンドを観光船で遊覧するというもの。クイーンズタウンに帰り着くのは午後7時ごろになります。
クイーンズランドからミルフォードサウンドまで直線距離でいけば、一時間半位らしいのですが、環境破壊をくいとめるため道路やトンネルが造られていません。そのため、ミルフォードサウンドの景観に出会うためには、その数倍の距離を走ることになります。
早朝7時30分に混載バスが出発。まずは広大なワカティブ湖に沿って走ります。運がよければ、湖岸に沿って時折運行しているというkingston Flyerという蒸気機関車が黒い煙を上げて走っている姿にも出会います。
http://www.kingstonflyer.co.nz/
2時間半ほどで、南島で最も広大なテ・アナウ湖の南岸、フィヨルドランド観光の拠点となるテ・アナウに到着。この街はスーパーマーケット、薬局など一通りのショップが揃っています。
http://www.fiordland.org.nz/
テ・アナウからバスは氷河が形成した広い谷を進みます。見事なU字谷エグリントンバレー。
この広い草原のような谷を氷河が通ったと思うと感慨深いですね。
途中ミラーレイクスというとても美しい小さな湖を散策。
波が起っていなければ、文字通り鏡のように周囲の山々や木々を映すステキな散歩道です。
この湖に生息する生物を説明してあります。
谷の所々にある盛り上がりは氷河の形跡とか。この辺りから街も建物もなにもありません。
一本道をバスは進みます。
山すそはマヌカの原生林。マヌカとはティツリーのことで、白い花が咲くそう。マヌカハニーは現地の人々にとって生薬。
次第に山が迫ってきます。雨が降ると滝となり、通常でも氷河がとけた
水の流れが随所にできています。川もあくまでピュアな清流。
マウントタルボットの素晴らしい景観。
氷河でつくられているため、実はU字谷はつながっています。
この先ホーマートンネルを通ります。片側通行なので、待ち時間が結構あります。
ザ・キャズムでは原生林の中の遊歩道を歩き、深い谷の割れ目から湧き出している清流を見学。大きなシダの葉が生い茂り密林のよう。そういえば、シダはニュージーランドシンボルですね。このあたりは湿度が高いので、虫にさされないようにご注意!
次々に展開するフィヨルドランドの景観に圧倒されながら
ツアーは続きます。
フィヨルドランドの圧巻ミルフォードサウンドクルーズは次回
フィヨルドランド後編へ続きます。
お楽しみに!