2026(令和8)年が静かに明けました。
皆さまお健やかに越年されたこととお喜び申し上げます。
さて、今年最初にご紹介するミュージアムは、埼玉県川越市近郊、
川島町の田園風景の中に静かに佇む遠山記念館です。
国指定重要文化財に指定された遠山邸と美術館から構成されています。
この記念館設立の経緯は、日興證券(現・SMBC日興証券)の創業者・遠山元一(1890ー1972)が
郷里の埼玉県川島町の生家を再興し、母の住居とする邸宅を建築したことに始まります。
長屋門、渡り廊下でつながる東棟、中棟、西棟からなるこの伝統建築は、室岡惣七の設計によるもの。
全国から銘木を集め、卓越した技術により2年7ヶ月を費やし1936(昭和11)年に完成しました。
その後財団法人が設立され、同地に1970(昭和45)年、今井兼次設計による美術館が建築され、
蒐集した美術品を収蔵・公開する遠山記念館として現在に至っています。
今回は、美術館で開催中の「コレクション展2」(2025年11月29日(土)〜2026年1月18日(日))と遠山邸を
取材してきましたのでご紹介しましょう。)
「コレクション展2」では遠山記念館の幅広いジャンルのコレクションの中から、新年の干支である馬をテーマとする作品など
新年を寿ぐ作品が展示されています。
早速取材にでかけましたので、ご紹介しましょう。
アクセスは車で関越道川越ICより約30分、または圏央道川島ICより車で約7分。
遠山記念館正面のパーキング(無料)に止め風情のある長屋門を抜け、緑に囲まれたアプローチを進み美術館エントランスへ。
安曇野の碌山美術館を設計した建築家・今井兼次設計の美術館は、外観内観とも個性的!
美術館入口ドアの装飾も印象的です。
美術館ロビーでは、萩原守衛の作品《女》が出迎えてくれます。
受付でチケットを購入し早速「コレクション展2」に進みましょう。
「コレクション展2」ではまず干支「馬」をテーマにした米原雲海の彫刻作品《馬》が展示されています。
続いて「納戸平絹地腰替り馬模様着物」といった、馬に関連した染織なども展示。また、
「松竹梅鶴亀模様白綸子」など素晴らしい染色織物作品や仁阿弥道八作「黒楽銀彩猫手焙」など、
お正月のお祝いにふさわしいコレクションの数々が目を楽しませてくれます。
また、次の展示室では合戦絵の名品「源平武者絵」や狩野養長筆「平治物語絵巻 待賢門合戦巻」模本などが展示されています。
また、岡田為恭筆「騎馬絵」は本展が初公開だそうです。
さて、美術館でたっぷりお正月にちなんだ名品を鑑賞したら、重要文化財・遠山邸に向かいましょう。
立派な茅葺き屋根が印象的な東棟正面玄関前に廻ると豪農風ファサードを眺めることができます。
茅は箱根の仙石原のものを用い、太さを揃えてから葺いたものとか。
邸宅内は、東棟正面玄関から靴を脱いで自由に見学できます。
玄関を入ってまっすぐ進むと内玄関に隣接して「囲炉裏の間」が広がっています。
遠山邸は3つの棟を渡り廊下で連結するプランで建てられた昭和の邸宅建築です。。
東棟は生家を再興したことを象徴する豪農風デザイン、中棟は貴賓を接待するための格式のある書院造りの
大広間が特徴のスタイル、西棟は母のために数寄屋造りの座敷が設えられています。
表玄関から入って、畳廊下を進み、各座敷をゆっくりと見て楽しむことができます。
書院造りの大広間に座り、四季折々風情ある庭の景色を眺めながら贅沢な時間を過ごせるかもしれません。
さて、邸宅主屋の前には、回遊式の日本庭園が造られています。
松を中心に、秋に美しい紅葉が楽しめるようにもみじを植え、白梅も多く植栽されているとか。
組井筒から流れ出た井戸水は、庭をゆるやかに流れて、屋敷の外の濠へと下ってゆく仕組みになっているそうです。
庭の広さは、長屋門からの車回しを含めると凡そ3000u。
四季折々の風情が楽しめるように植栽と石組みに工夫がされているそう。
訪問した折は座敷から秋の風情を楽しむことができました。
武蔵野の田園に静かにたたずむヴァラエティに富むコレクション展示と重要文化財に指定されている昭和を代表する
日本建築の邸宅を楽しめる遠山記念館にいらしてみませんか?
都会の喧噪を忘れる一味違う心穏やかな時間を過ごすことができるでしょう。
今回の「コレクション展2」は2026年1月8日まで、お見逃しなく!
また、次回の展観スケジュールは2月7日から3月15日まで「雛の世界」が開催されます。
独自の雛人形を母体に、多彩な人形が登場するそうです。
今回は、「子どもと遊び」をテーマにした人形や玩具の展示、また、遠山邸の大広間に
は恒例の雛段飾りの展示みも飾られるそうです。
【赤ちゃん連れのお母(父)様へ】
このコーナーでは、お子様連れで楽しめる皆さまお気に入りのミュージアム情報を募集しています。
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遠山記念館・門前

遠山記念館・美術館

美術館エントランス

「コレクション展2」 展示風景
左手: 米原雲海「馬」 明治末〜大正頃 20世紀

「コレクション展2」 展示風景
「納戸平絹地腰替り馬模様着物」 明治時代 19世紀

遠山邸 東棟 正面玄関

東棟 囲炉裏の間

遠山邸 書院造り

遠山邸 庭園

遠山邸 茶室(通常非公開)
遠山記念館
住所:埼玉県比企郡川島町白井沼675
TEL:049-297-0007
開館時間:
10:00〜16:30
*入館は16:00まで
休館日:月曜日*祝祭日の場合開館翌日休館
展示替期間・年末年始
入館料:
大人 800円/学生 600円
特別展:大人 1000円/学生 800円
詳しくは直接お問い合わせいただくか
遠山記念館をご覧ください。
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