アート&カルチャー


第158回 中村屋サロン美術館
 Nakamuraya Salon Museum of Art
(東京都新宿区)

新緑が美しい5月がやってきました。

今年の5月1日は、とりわけフレッシュな記念すべき日。 平成から令和に元号が変わったのですから。

しかもゴールデンウィークが、最長10連休というのも新鮮!

気候の良い時節なので、旅行にスポーツにとこの休日をアクティブに満喫している方も多いことでしょう。

一方遠出はしないで、ゆっくり東京で過ごすという贅沢な休日も素敵です。

そんな東京組におススメなのが、ちょっと気分を変えるアートな一日!

イチオシの美術展が今回ご紹介するJR新宿駅至近の中村屋サロン美術館で開催中の お子様連れも楽しめる企画展です。

ところで、中村屋サロン美術館は、芸術・文化の深い理解者であった相馬愛蔵・黒光夫妻が創業した中村屋が運営する美術館です。

相馬夫妻は、愛蔵と同郷の彫刻家・荻原守衛(碌山)や荻原を慕う若い芸術家たちを支援したことで良く知られています。

明治期末から大正期にかけて、新宿中村屋に集ったア―ティストたちは、お互いに切磋琢磨することでそれぞれの道を探ります。

その交流は、後にヨーロッパのサロンにたとえられ、「中村屋サロン」と称され日本の近代美術史にその名を刻みました。

中村屋サロン美術館はその歴史を今に伝えるために、2014年10月に開館。年2回程度の特別展と年数回のコレクション展を開催し、

「中村屋サロン」の芸術家たちの作品の紹介をするとともに新進芸術家たちや地域に関する作品展示・イベントなど、芸術・文化の振興につながるような活動をしています。

2018年より開始したシリーズが「中村屋サロンアーティストリレー」。毎年2人のアーティストを作家の紹介でつなぐ現代作家の支援を目的とした企画展です。

2019年4月13日から5月12日まで開催されている中村屋サロンアーティストリレー第2回が「鈴木まもる展〜鳥の巣World〜 」。 画家、絵本作家、鳥の巣研究家、鈴木まもる(1952年〜)氏の個展です。

早速取材してきましたので、ご紹介しましょう。

美術館へのアクセスはJR新宿駅東口から徒歩2分、東京メトロ丸ノ内線A6出口直結と極めて便利! 新宿中村屋ビルの3階に降り立つと左手に美術館入口が見えます。

受付でチケットを購入し、さっそく美しくも不思議な鳥の巣ワールドに足を踏み入れましょう。

展覧会冒頭には、「鳥の巣は鳥の家ではありません。卵を産むときに作り、ヒナが巣立つともう使わず、雨や風で自然に壊れ、毎回新たに作る物です。地球という多様な環境の中で、様々な鳥たちが、一番大切な我が子の生命を 守るために鳥の巣を作っています。・・・造形として不思議で美しい鳥の巣の魅力を、 世界から収集した実物(使い終わった物)と絵画で伝えます。」 という鈴木氏の素敵なメッセージが展示されています。

筆者は、鳥の巣は鳥の家だと思っていたので、びっくり!「眼からうろこ」の展覧会体験になりそうでワクワクと展示室に向かいました。

さて、展示室2で最初に目にはいるのが、《Blue sky 鳥の巣-命のはじまり》と題する作品。 ブルーを基調とするすっきりと端正な画面構成が、鳥の巣の尊さを伝えている印象的な作品です。

続いて《サンコウチョウ》と題する作品が目にとまります。尾の長い美しい鳥と逆三角形の鳥の巣を描いた作品の魅力的なこと!

さらに、《生命(いのち)をもとめて》は様々な鳥たちが「いのち」を中心に描かれた迫力のある大作です。 描かれている鳥の数は優に100羽を超えているでしょうか?!姿、形、色どれをとってもそれぞれ違う鳥たちの多様性に感動!

展示室中央には、絵画作品に対応して「オオツリスドリ」など繊細で緻密に編まれた実物の鳥の巣たちが展示され、造形的な奇抜さと精巧な作りに驚きます。

展示室左手壁面には、鈴木まもる氏の鳥の巣研究家としての活動がパネルで紹介されています。 海外の鳥の巣の研究者から届いたメッセージも紹介もされていて興味深いです。

さて、次に展示室1に移りましょう。

こちらの展示室では、鳥と鳥の巣を描いた作品、鳥の巣研究所をモチーフにした作品、そして、ユニークな実物の鳥の巣の数々、また、 絵本作家として手がけられた数多くの鳥の巣関係の絵本も展示されています。

また、一角には、ニワシドリの巣についての鈴木氏のフィールドワークの写真パネルなども展示されていて鈴木氏の幅広い活動を追体験できるでしょう。

5月初旬、新宿中村屋ビルの3階に位置する中村屋サロン美術館で開催されている企画展「鈴木まもる展〜鳥の巣World〜 」(2019年5月12日まで)を 楽しみにいらしてみませんか?

鈴木氏の描く鳥と鳥の巣の絵画作品たち、実物の鳥の巣コレクションや絵本など鈴木氏の「鳥の巣・愛!」に溢れた展覧会を通し、鳥の巣の不思議と美しさを 感じ取ることができるでしょう。

ゴールデンウィーク後半のお子様連れお出かけスポットとしてもおススメです。

また、中村屋サロン美術館では2019年5月18日(土)から7月15日(月)まで、「コレクション展示〜中村屋サロン〜」 が開催されます。

明治末から大正、昭和初期にかけて新宿中村屋に集った新宿中村屋にゆかりのある芸術家たちの作品を中心に、 中村 彝の《小女》など中村屋サロン美術館のコレクションが展示されますので、ショッピングがてらいらしてみてはいかがでしょう。

また、美術館受付付近にあるミュージアムショップでは、中村屋サロン関連書籍、ミュージアムグッズ、「鈴木まもる展〜鳥の巣World〜 」関連グッズなどが 取り揃えられていますので、のぞいてみては?

カフェやランチには、同じビル内にレストランやカフェ、スイーツ&デリカがありますので便利です。







【赤ちゃん連れのお母様へ】
・美術館はベビーカーで入館できます。
・おむつ替えは同じビルの地下2階バリアフリートイレが利用できます。





このコーナーでは、お子様連れで楽しめる皆さまお気 に入りの ミュージアム情報を募集しています。 お問い合わせフォームから、是非お寄せください。
また、このコーナーへのご意見・ご感想もお気軽にお寄せください。 お待ちしております。




中村屋サロン美術館


中村屋サロンアーティストリレー第2回
「鈴木まもる展〜鳥の巣World〜 」展示風景
右:《Birds' Nests of the World》2010年

《Blue sky 鳥の巣-生命のはじまり》
1998年〜2000年

《サンコウチョウ》
1998年〜2000年

展示風景
右:《生命(いのち)をもとめて》
2018年

展示風景

展示風景

中村 彝《小女》1914年



 



施設情報

中村屋サロン美術館

住所:東京都新宿区新宿3丁目26番13号 
新宿中村屋ビル3階

TEL:03-5362-7508

開館時間:10:30〜19:00(最終入館18:40)

休館日:毎週火曜日
(火曜日が祝日の場合は開館、翌日休館)
年末年始

入館料:展示によって異なります。
「鈴木まもる展〜鳥の巣World〜 」:300円
「コレクション展示」:100円〜300円
※高校生以下無料
(学生証をご呈示ください)
※障害者手帳ご呈示のお客様および同伴者1名無料

詳しくは、直接お問い合わせいただくか、
中村屋サロン美術館をご覧ください。

*取材協力・掲載許諾:
中村屋サロン美術館
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