アート&カルチャー


第138回 たましん歴史・美術館
TAMASHIN ART MUSEUM
(東京都国立市)



残暑の中にも秋の気配を感じる頃になりました。

長い夏休み後の新学期、順調にスタートされたことと思います。

そこで今回は、いつもの忙しさが戻った中、アートの秋に向けて、 ちょっと気分を変えたい、フレッシュな感覚で秋を迎えたいママたちにおすすめ の展覧会を開催している美術館をご紹介しましょう。

このサイトのコンセプト「五感で楽しむ♪五感を磨く♪」にぴったり! ご家族皆様で楽しめる「五感でみるてんらんかい」を開催中の 「たましん歴史・美術館」。東京の西の郊外、一橋大学の本拠地で知られる、緑あふれる国立駅前にあります。

たましん歴史・美術館
http://www.tamashin.or.jp/r_bijutsu/

「たましん歴史・美術館」は、1987年(昭和62)に開設された「たましん美術サロン」を前身とし、 財団設立を経て現在に至っています。

地域の住民が気軽に立ち寄れ、美術や地域の歴史に親しめる美術館として、 多摩地域を代表する作家の作品展示をはじめ、多摩地域に関連した美術・歴史の展示や 所蔵する絵画・古陶磁など約3000点にのぼる所蔵品の中から、さまざまな企画展を年4〜5回開催しています。

現在開催されている企画展が「五感でみるてんらんかい」。(2017年9月17日[日]まで)

取材してきましたので、早速ご紹介しましょう。

アクセスはJR中央線「国立駅」南口前でとても便利!一橋大学方面に向う桜並木のはじまる駅前ロータリーの 右手前方に建つ濃茶色の多摩信用金庫国立支店ビルの6階にあります。

大学通りに面した入口からエレベーターで6階に向かい、受付でチケットを購入(一般100円、中学生以下無料)、 早速「五感でみるてんらんかい」を観てゆきましょう。

この展覧会は、「みる(視覚)」「きく(聴覚)」「さわる(触覚)」「あじわう(味覚)」「におう・かぐ(嗅覚)」の 5つの感覚から、作品のイメージを大きくふくらませ想像しながら作品に親しむ展覧会と冒頭に説明されています。

まずは、順路に従って進みましょう。

最初のコーナーでは、「感覚をひらいて」というテーマで、作品が並べられています。

展示作品には、作品名や作者名などに加え五感のヒントと五感に関する「問いかけ」が添えられています。

最初に展示されているのが、荻原守衛(碌山)作、ブロンズの美しい小品《香爐》。五感のヒントには、手の表記が。 作品に触れたらどんな感じがするでしょう。つるつる、ざらざら、でこぼこしている部分はどんな感じ?という具合に進みます。

大角幸枝(金工家・人間国宝)作《南鐐水指 涼風》も触覚の表記のついた銀の鍛金作品。触るとヒヤッとするような、 いかにもすずしげな夏向きの水指の名品です。

梅原龍三郎の油彩《静物(リンゴ)》には舌の表記がついています。描かれているのは、美味しそうなリンゴたち。どんな味がするのでしょう。

《見る》と題する山崎洋子の作品に描かれた女性のまなざしは真剣です。表情を観察してどんな気持ちなのか想像してみては?

次に展示されているのは、《雪の降る夜》と題する飯野珪次郎の優しさあふれる作品。しんしんと雪の降る夜、二人の少年がすやすやと炬燵で寝入っている情景を メルヘンチックに描いた作品です。

画面からは、どんな音が聞こえてくるでしょう。スト―リー性豊かな作品ですから、 さまざまな音を感じることができるでしょう。

さて、跡見泰の《静物》は、西洋の豪華な食卓を連想させる油彩の静物画です。 卓上の果物やジビエ、大皿などのテクスチャーやにおいを想像してみてはいかがでしょう。

さて、次のコーナーでは、さらに多くの感覚をひらいていきます。

中国唐時代の唐三彩万年壺《三彩 壺》や江戸時代古九谷の名品《色絵 蓮葉文 皿》など中国・日本の 古陶磁が展示されています。

唐三彩の壺の用途や古九谷のお皿の柄に注目したり、お皿の中心部分になにが描かれているか想像することで、 古美術にもっと親しめるかもしれません。

次のコーナーでは、「感覚をとぎすませて」というテーマで展示が続きます。

急速な勢いで変貌していく東京の街や建物を描いた、連作「東京シリーズ」等で知られた 安西啓明の岩絵の具で描かれた大作《立川市変貌》は、 街の喧騒、街の匂いが手に取るように分かる1953年の作品です。

次の河瀬うた代の油彩《うわさ》もママたちには、想像力をかきたてられる作品かもしれません。

さらに岡野法世の《信楽自然釉壺》や中国後漢時代の《灰陶加彩 婦女俑》なども 見所です。

最後の展示作品は現役で活躍する作家、峰尾幸仁の油彩《夢現》。

シャボン玉にうつった大空、大海原が心を開放するような 気持ちの良い作品です。

この作品では、風はどんな匂い?  波の音は聞こえる?ふわふわ!さらさら?シャボン玉はどこまで旅をするのだろう?どんな味がするかな? など五感を駆使して作品を楽しみましょう。

お子さまとの会話も弾むことでしょう。

さて、この展覧会では、展示作品にはさわれませんが、展示してある4点の絵画作品については、 ワークシートを使って「触覚」や「嗅覚」を体験できるコーナーもありますので、トライしてみては?

この夏の終わりは、「たましん歴史・美術館」で開催中の「五感でみるてんらんかい」で五感を使って さまざまなアート作品をじっくり楽しんでみませんか?(2017年9月17日[日])まで)

五感に関する「問いかけ」からさまざまな気づきがあり、感覚がとぎすまされ、アート作品をもっと楽しめるようになることでしょう。

アート初心者はもちろん、お子さまからご年配の方まで、皆様におすすめの展覧会です。

また、2017年10月3日(火)から11月12日(日)まで、「東洋古陶磁展【併設】たましんコレクション絵画展」が開催されますので、 秋の国立散策がてらお立ち寄りになるのもおススメです。







【赤ちゃん連れのお母様へ】
・「たましん歴史・美術館」はベビーカーで入館できます。
・おむつ交換、授乳には、多摩信用金庫国立支店2階の授乳室が利用できます。






このコーナーでは、お子様連れで楽しめる皆さまお気に入りの ミュージアム情報を募集しています。 お問い合わせフォームから、是非お寄せください。
また、このコーナーへのご意見・ご感想もお気軽にお寄せください。 お待ちしております。




たましん歴史・美術館

「五感でみるてんらんかい」チラシ

会場風景

跡見泰
《静物》

《色絵 蓮葉文 皿》
江戸時代

会場風景

峰尾幸仁
《夢現》

※作品は、すべてたましん所蔵


ワークシートで楽しむコーナー







 



施設情報

たましん歴史・美術館
(公益財団法人 たましん地域文化財団)

住所:東京都国立市中1−9−52
多摩信用金庫国立支店6階

TEL:042-574−1360

開館時間:
10:00〜18:00 (入館は17:30まで)

休館日:
毎週月曜日・祝日
年末年始、展示替期間

入館料:
一般 100円 / 中学生以下無料

詳しくは、直接お問い合わせいただくか、
たましん歴史・美術館 をご覧ください。

*取材協力・掲載許諾:たましん歴史・美術館

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