青葉若葉の頃となりました。
しかし梅雨の入口のような天候にお出かけを迷っているママも
多いかもしれません。
そこで、今回のアート&カルチャーでは、そんな皆さまにうってつけの
ミュージアムを取材してきましたので、ご紹介しましょう。
東京・江戸川区南葛西に位置する『魔女の宅急便』の作者として知られる児童文学作家・角野栄子氏の
作品世界を表現する「魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)」です。
2023年11月3日、江戸川区南葛西のなぎさ公園展望の丘にオープンしました。
「魔法の文学館」を象徴する純白の建物の設計者は、建築家・隈研吾氏、館長は角野栄子氏です。
幼少期から青年期までを江戸川区の北小岩で過ごし、平成30年に児童文学の小さなノーベル賞と言われる
「国際アンデルセン賞作家賞」を受賞した児童文学者・角野氏にとって、江戸川のほとりで遊んだ体験や当時の風景は、今でも忘れられない思い出だそう。
そしてご自身の作品にも大きな影響を与えているとか。
そんな江戸川の風景を彷彿とするなぎさ公園展望の丘に建つ隈研吾氏設計の建物。
花びらのように広がる屋根が特徴の純白の建物にも惹かれます。
アクセスは東京メトロ東西線葛西駅から都営バス(21番)で約10分。「魔法の文学館入口」下車約5分が便利。
バス亭から案内板に沿ってバス通りを進み、次の案内板で標示に従って左折。さらに進むとなぎさ公園に入りますので、
道なりに進むと右手展望の丘の緑の草原の上に白い建物が見えてきます。
こちらが「魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)」です。
なだらかな丘の傾斜に沿わせて建つ愛らしい建物。
「フラワールーフ」と名付けられた特徴的な屋根を持つ軽やかな印象の外観からまず角野栄子ワールドを感じます。
全面ガラスのファサードとエントランス脇の手洗い場がオシャレです。
さて、見所満載の外観ばかりに時間を使っているわけにはいかないので、次に進みましょう。
ガラスファサードを入ると目の前にはいちご色の世界が広がっています。
入館は日時指定予約制ですが、この日は平日で空きがあり受付でチケットを購入。
まずは、1Fを巡ることに。
1Fでは1989年にスタジオジブリ作品としてアニメ映画化もされている『魔女の宅急便』の舞台
「コリコの町」が展開されています。
街の中央からは角野栄子氏が登場し、ウェルカムメッセージで出迎えてくれます。
また、角野栄子氏の代表作のキャラクターたちが登場するプロジェクションマッピングも投影され、
角野ワールドのオープニングを飾っています。
次に大階段の奥のエリアに広がる「コリコの街の本棚」のコーナーを巡りましょう。
このコーナーでは読書だけでなくさまざまな展示作品を見つけるインタラクティブなしかけがありますので、
試してみては?
一角には世界各国で翻訳出版されている『魔女の宅急便』が展示されているコーナーもあり、『魔女の宅急便』が
ワールドワイドに親しまれていることがわかるでしょう。
さて次に大階段を上がり2Fに向かいましょう。
2Fにはライブラリーと栄子さんのアトリエ、ギャラリー、読書テラスが設置されています。
「おうち型」の本棚に囲まれたライブラリーには、角野氏の著作はもちろんのこと、
世界の児童書や絵本が配架されています。
これらは角野氏が自ら選ばれた本たちで、子どもたちの自主性を重んじ、敢えて細かく
分類していないそうです。
次の「栄子さんのアトリエ」 は、角野栄子氏の仕事場を反映した展示です。
机の上には、直筆原稿や絵具などの文房具がリアルに置かれています。
壁には「魔法のクローゼット」の展示も。
また、棚には角野氏の愛読書が並び、旅先で集められたという小物類が飾られています。その中に
昔筆者が海外で購入して持ち続けているのと同じ絵柄のカップを発見してちょっとびっくり!
さらにギャラリーでは、『魔女の宅急便』の出版40周年を記念して第4回企画展「ここ、コリコ」が
開催されています。(2025年4月12日〜12月15日)
部屋の中央には物語の舞台となった「コリコの町」がジオラマで表現されています。
旅立った主人公の少女キキが、「ここ」に住むと決めた美しい港町。
作者の角野栄子氏は、物語を書き始める前に、まずこの町を空から見た地図を描かれたとか。
古いものと新しいものが混ざり合い、ひとびとがにぎやかに暮らす、ここ、コリコ。
おなじみのパン屋さん、時計台、公園、森が表現されています。
眼下に広がる小さな町の風景を眺めながら思い思いに想像を膨らませることができるでしょう。
さて、次の3Fには 角野栄子作品の世界観をイメージしたメニューをそろえた「カフェ・キキ」があります。
店内でもテイクアウトでもほっと一息ティータイムやランチタイムを楽しむことができます。
さて、一休みの後は1Fの「黒猫シアター」で観客参加型映像コンテンツの上映に
参加されるのもいいかもしれません。
エントランス脇にはカラフルなミュージアムショップがあります。
角野栄子作品による書籍はもちろんミュージアムオリジナルグッズが多数取り揃えられていますので、
お立ち寄りになってはいかがでしょう。
また、「魔法の文学館」でたっぷり角野栄子ワールドを楽しんだら、自然豊かな、なぎさ公園で
体を動かすのもいいかもしれません。
「魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)」、梅雨時のお出かけスポットとしてもおススメです。
【赤ちゃん連れのお母(父)様へ】
魔法の文学館には1Fに授乳室があります。
このコーナーでは、お子様連れで楽しめる皆さまお気に入りの
ミュージアム情報を募集しています。
お問い合わせフォームから、お寄せください。
魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)外観
魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)外観
エントランス
魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)内観
1階「コリコの街」
魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)内観
1F 「コリコの街の本棚
魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)内観
1F『魔女の宅急便』パネル
魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)内観
大階段
魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)内観
2Fギャラリー
魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)内観
2Fライブラリー
魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)内観
「カフェ・キキ」ランチメニュー
魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)内観
ミュージアムショップ
魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)
住所:東京都江戸川区南葛西7−3−1
なぎさ公園内
TEL:03‐6661-3911(代表)
開館時間:9:30〜17:30(最終入館16:30)
休館日:火曜日、年末年始(12月29日〜1月3日)
火曜日が祝休日の場合は開館し、翌日が休館
入館料:一般(15歳以上)700円・こども(4歳〜中学生)300円
3歳以下無料
詳しくは直接お問い合わせいただくか
魔法の文学館をご覧ください。
ダウンロード不可
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