アート&カルチャー


第152回 GAS MUSEUM がす資料館
(東京都小平市)



秋の深まりとともに、紅葉の季節が始まりました。

日増しに夜が長くなり、燈火に親しみ書をひもとく絶好の季節でもありますね!

ところで、近代のあかりの歴史が、ガスから始まったということをご存じでした?

かくいう筆者もこれからご紹介する「GAS MUSEUM がす資料館(略称:ガスミュージアム)」で学んできたばかり。

ということで、今回は、東京・小平に位置するガスミュージアムをご紹介しましょう。

ガスミュージアムは、東京ガスの事業の歴史、くらしとガスのかかわりを紹介する歴史博物館です。

明治のはじめに日本でガス灯がともって以来、台所やお風呂・暖房などくらしと共にあった ガスの歴史を、赤レンガの洋館の中でゆっくり楽しむことができます。

また、地域の人々の文化的交流の場となることをめざし、明治錦絵の企画展やスケッチ展、 コンサート、ファミリーイベント等を定期的に開催しています。

2018年12月24日(月・振休)まで開催される企画展が「江戸から東京へ『はがきサイズの開化風景』展』」です。

今回の展覧会では、江戸から明治へと移り変わる開化東京の風景を、井上安治や歌川広重(三代)による木版画作品を 中心に、石版画や銅版画で描かれた、はがきサイズの作品より展示紹介しています。

早速観てきましたので、ご紹介しましょう。

ガスミュージアムまでのアクセスは、車では、都心より新青梅街道経由が簡単です。ミュージアムは、 新青梅街道と新小金井街道の交わる滝山交差点角にあります。 (電車では、西武新宿線花小金井駅北口小金井街道沿い西友前「花小金井駅入口」バスD番 のりばより 西武バス(武21)「東久留米駅西口」(錦城高校・西団地経由)行き乗車 「ガスミュージアム入口」下車徒歩3分 )

駐車場で車を降りると、パリやロンドンなど国内外のガス灯が展示されたガスライトガーデンを囲むように、 赤レンガ造りの瀟洒なガス灯館、くらし館が並ぶ印象的な景観が楽しめます。

まずは、受付に向かいましょう。来館者カードに記入すると無料で入館ができます。

早速、ガス灯館から見学をはじめましょう。

ガス灯館は、東京ガス本郷出張所(明治42年建築)を移設復元した美しい赤レンガの建物です。

1Fガス灯ホールでは、「ガス灯の誕生」、「近代東京を照らしたガス灯事業」、「ガス灯コレクション」、 「灯火の移り変わり」をテーマに常設展示がおこなわれています。

ガス灯以前の灯りから世界最初のガスの発明、日本のガス灯普及に情熱を燃やした人々など、 本物のガス灯展示とともに紹介されています。

オリエンテーションコーナーの展示概要ビデオの上映やガス灯点灯実演はおすすめ! スタッフの方による裸火、マントルガス灯、花ガスの3つのガス灯点灯は見応えあります。(1日6回)

さて、1Fの展示を楽しんだら2Fギャラリーで開催されている『江戸から東京へ「はがきサイズの開化風景」展』に向かいましょう。

明治時代を迎えて、東京の街に洋風建築の建物や鉄道、ガス燈などの開化文物が溢れると、その風景は 四ッ切判と呼ばれるはがきサイズの版画として、木版画だけでなく石版画や銅版画でも制作されました。

一方江戸時代からの名所でもある、浅草寺や上野東照宮をはじめとする神社仏閣、愛宕山からの眺望、 墨堤の桜の様子など、明治の世となっても変わらぬ風景を描いた作品も制作されました。

これらの手に取りやすいサイズの作品は、絵師たちにとっては構図や色使いの制約もある中でも数多く制作され、 単体のほか、冊子仕立てにまとめられ、現在の私たちに当時の東京の様子を伝えてくれます。

今回の展示会では井上安治や歌川広重(三代)、尾関トヨなどの作品で江戸から明治へと移り変わる開化東京の風景を、 はがきサイズの作品で楽しめる構成になっています。

井上安治(1864-1889)は、15歳で「光線画」で人気を博していた小林清親へ入門し、翌年の1880(明治13)年には 早くも作品を発表し、以後、師の清親の作風を継承しつつ、自身の感性で捉えた東京風景を描いた絵師です。

中でも四ッ切判サイズを中心とした134点からなる一連の作品は、現在「東京真画名所図解」と通称され、 1881(明治14)年頃から亡くなる1889(明治22)年まで、手がけた安治の代表作といわれます。

今回の展覧会では、それら作品の中から、「吾妻橋」、「九段坂」、「向島桜」、「上野動物園」などが展示されています。 現在の情景と比べても楽しいですね。

また、「永代橋際日本銀行の雪」や「両国百本杭之景」など今はない名所風景も情緒があり素敵です。

「吾妻橋真景」や「上野停車場真景」、「神田明神真景」など「東京名勝三十六景」を描いた尾関トヨの作品もまた魅力的!

さらに歌川広重(三代)の「東京名勝尽 高輪応接所」なども興味深いです。

かつての東京の絵葉書ともいえるはがきサイズの開化風景をたっぷり楽しんだら、今度は、「くらし館」に向かいましょう。

「くらし館」は、東京ガス千住工場測量器室(明治45年建築)を移設復元した建物です。

ガスとくらしの一世紀と題し、 お料理や暖房・お風呂など、くらしのあらゆるシーンで使われてきたガス器具を、明治から現代まで100年以上にわたって展示し、 くらしとガスの関わりを紹介する展示となっています。

「瓦斯器具立体型録」では、1904年(明治37)に発行されたカタログ「瓦斯営業案内」に掲載されている同時代のガス器具が展示されています。

「台所変遷」では、台所の主役として活躍してきたガス器具の機能とデザインについて時代の編成とともに 紹介しています。

さらに「広告でつづるガスのあるくらし」と題する展示では、各時代の生活シーンを物語るポスターやカタログ・ CMライブラリーを観ることができます。

受付脇のミュージアムショップでは、絵はがき、錦絵から図録、カードクリップ、ミニチュアガス灯などが取り揃えられていますので、 立ち寄ってみてはいかがでしょう。

秋の一日、東京・小平にあるガスミュージアムにご家族でいらしてみませんか?

私たちの生活に身近なガスの歴史とくらしとガスのかかわりを学ぶことができるでしょう。 また、美しい錦絵や様々なガス灯の灯るガスライトガーデンと赤レンガの建物の創りだす 風景にいやされ、ご家族の会話もはずむことでしょう。

写真好きな方には、ガス灯の灯った秋の夕暮時がおススメ!また、庭園の紅葉が盛りの11月後半頃も 赤レンガの建物に紅葉がはえて素敵だそうです。









【赤ちゃん連れのお母様へ】
・ガスミュージアムはベビーカーで入館できます。
・おむつ交換台はバリアフリートイレ内にあります。
・エレベーターが設置されていますので安心です。
・ミュージアムの駐車場があります。





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GAS MUSEUM がす資料館
ガス灯館

GAS MUSEUM がす資料館
くらし館

ガス灯館
ガス灯ホール

江戸から東京へ「はがきサイズの開化風景」展

「東京真画名所図解 永代橋際日本銀行の雪」
井上安治 明治15-22(1882-1889)

「九段坂より市中望」
作者不詳 年代不明

「東京真画名所図解 上野動物園」
井上安治 明治15-22(1882-1889)

「東京真画名所図解 両国百本杭之景」
井上安治 明治14-22(1881-1889)

くらし館「瓦斯器具立体型録」

くらし館「台所変遷」

ミュージアムショップ



 



施設情報

GAS MUSEUM がす資料館

住所:東京都小平市大沼町4-31-25

TEL:042-342-1715 

開館時間:10:00〜17:00

休館日:月曜日
年末年始(月曜日が祝日および振替休日の場合は翌日が休館)

入場料:無料

詳しくは、直接お問い合わせいただくか、
ガスミュージアムをご覧ください。

*取材協力・掲載許諾:
GAS MUSEUM がす資料館

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