街道沿いのイチョウ並木も黄葉し、今年初の木枯らしが吹くなどさすがに晩秋の趣を感じる頃となりました。
それでも今年の秋は晴天率も高く過ごしやすい気候が続いています。
そこで今回は東京の都心で秋の風情が楽しめるとインバウンドにも人気の「新宿御苑」を取材してきましたのでご紹介しましょう。
新宿御苑は、江戸時代に徳川家康の家臣・内藤清成の大名屋敷であった土地がルーツといわれています。明治維新後に国営の農事試験場が創設され、
宮内省の御料地を経て、明治39年(1906)に皇室の庭園となりパレスガーデンとして発展。その後、昭和24年(1949)に国民公園として一般に公開されました。
フランスの造園家のデザインによるヨーロッパ式の整形式庭園と風景式庭園、日本庭園を巧みに組み合わせた庭園は、
明治時代の代表的近代西洋庭園であり、日本における数少ない風景式庭園といわれています。
その広さは、家康から清成に「馬を走らせて回れるだけの土地を授ける」と言われた様に、東は四谷、西は代々木、南は千駄ヶ谷、
北は大久保にまでおよぶ広大な面積です。それが今に継承されているとすればラッキーですね。
しかもこの庭園は今も進化を続け、周囲の高層ビル群を借景に魅力的な景観を生み出しています。
さて、アクセスは新宿門は新宿駅から10分、新宿3丁目駅から5分、大木戸門は新宿御苑前駅から5分、千駄ヶ谷門は千駄ヶ谷駅から5分と
交通至便です。
今回は、新宿3丁目駅から表示に従い新宿門へ向かいました。
エントランスでチケットを購入。案内図をゲットして、「新宿御苑ミュージアム」を目指すことに。
早速巨樹に囲まれた広大な芝生の広がる風景式庭園が出迎えてくれ開放感を味わいました。
御苑のシンボルツリー・高さ30mをこえるユリノキが高くそびえているのも素敵!
芝生地には晩秋の心地良い陽を受けてくつろぐ家族連れや若い仲間たちのグループなど日本ではなかな見られない光景が広がっています。
そのまま道なりに進むと、コブクザクラやコウテイダリアが晩秋の野に花を添えています。
次に左手に旧洋館休息処(旧洋館御休所・重要文化財)が見えてきます。
天皇や皇族が新宿御苑内の温室を鑑賞する際の休憩所として明治29年(1896)に創建され、
大正13年(1924)に現在の規模になり、クラブハウスとして使用されたとか。
アメリカの建築様式スティック・スタイルを基調としています。
さて、ほどなく行く手に温室が現れます。
明治8年(1875)に建てられたガラス張りの温室がルーツ。平成24年(2012)に絶滅危惧種の保存・展示を行う環境配慮型の温室と
なったそうです。
熱帯・亜熱帯の植物を中心に約2700種を栽培されています。入り口から出口まで回遊式に熱帯・亜熱帯の植物を観ることができます。
さて、次に大木戸門方面に坂を下っていくと、木造平屋建てのモダンな「新宿御苑ミュージアム」が現れます。
正面玄関から入館すると、吹き抜け天井にガラス張りの開放的な空間が広がります。
順路に従って進むと、最初に四季の植物展示があります。
新宿御苑に生育する四季折々の植物がアクリル標本になって並んでいて、地図上の植物名をタップすると園内で見られるが場所を表示してくれる仕組み。
次はシアター展示室に入りましょう。
新宿御苑の礎を築いた宮廷園芸技師「福羽逸人」が語り部となり、新宿御苑400年の歴史を過去に遡っているかのように紹介しています。
四季折々の新宿御苑の映像も紹介されていて新宿御苑の魅力を伝えています。
続くはGyoen Topicsのコーナーです。庭園の歩み、温室、桜と菊、皇室庭園時代の代表的なトピックスを紹介しています。
見学した折は菊をテーマにデジタルを使って紹介されていました。
その他デジタル史料集なども腰をかけて使うことができます。新宿御苑に関する調べものをする時に便利そう。
陽当たりの良い一角には休憩スぺースがありホット一息入れることもできます。
また、授乳室なども完備していますのでママたちには助かります。さらにインバウンドにも対応してるそうです。
この施設は脱炭素の取り組みとして、ソーラーパネルを設置し、ミュージアムの電力はすべて太陽光発電で賄われているそうです。
最新のテクノロジーを実装して進化する新宿御苑。体感しにいらしてみては?
晩秋から冬の庭園にプラスの楽しみができました。冬休みのお出かけスポットとしてもおすすめです。
【赤ちゃん連れのお母(父)様へ】
おむつ替えは各トイレにおむつ交換台が設置されています。
ベビー・ケアルームも設置されています。
新宿御苑ミュージアムには授乳室が設置されています。
このコーナーでは、お子様連れで楽しめる皆さまお気に入りのミュージアム情報を募集しています。
お問い合わせフォームから、是非お寄せください。
また、このコーナーへのご意見・ご感想もお気軽にお寄せください。お待ちしております。
新宿御苑 エントランス
風景式庭園
風景式庭園 コウテイダリア
風景式庭園 奥:旧洋館休息処
温室
新宿御苑ミュージアム
新宿御苑ミュージアム アクリル標本
新宿御苑ミュージアム Gyoen Topicsコーナー
新宿御苑
住所:東京都新宿区内藤町11
TEL: 03-3350−0151
開園時間:
園内・ミュージアム:9:30〜16:00 閉園・14:30
温室:9:30〜15:30 閉館・16:00
インフォメーションセンター、散策路・9:00〜16:30
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休園日:毎週月曜日(月曜日が休日の場合は翌平日)
年末年始(12月29日〜1月3日)
入園料:一般・ 500円/65歳以上・学生(高校生以上)・250円
小人(中学生以下)無料
障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名無料
詳しくは直接お問い合わせいただくか
新宿御苑をご覧ください。
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