特集: flânerie(そぞろ歩き)

<四季折々の京都>

第35回 伏見稲荷大社

猛暑もようやくおさまり、秋風がたってきました。

そぞろ歩き隊も活動をはじめられる頃になりました。
とはいえ最近の異常気象、良いお日和も少ないのです。

そこで、今回のそぞろ歩きは、台風や秋の長雨前に訪れたい「千本鳥居」で有名な神社、「お稲荷さん」と親しまれている、 全国におよそ3万社ある稲荷神社の総本宮として知られる京都・伏見区の伏見稲荷大社を選びました。



JR京都駅からJR奈良線に乗り、伏見稲荷駅を出ると目の前に伏見稲荷大社の赤い鳥居が見えます。

大社の背後には、稲荷信仰の原点稲荷山がひかえています。稲荷山は、いわゆる「東山三十六峰」の、最南端に位置する霊峰(海抜233m)。 奈良時代の和銅4年(711)大社の御祭神である稲荷大神様がこの山に鎮座されたといわれています。ここは、今からおよそ1300年前、 平安遷都よりも昔の創建なんです。



商売繁昌・五穀豊穣のご利益があるといわれる伏見稲荷大社は、一年を通じ、多くの参拝者で賑わっています。

今では国内というより海外からやってくる旅行者の方が多いように実感します。 海外からの旅行者に大人気の観光スポットとしてネットでも注目されているようですね。



楼門の前では、様々な国から来た観光客がさかんに記念写真を撮っています。中には、貸衣裳の着物を着てご満悦な若い女性たちも多く、 ほほえましい光景が広がっています

この楼門は天正17年(1589年)に豊臣秀吉が造営したとされ、楼門建築の中でももっとも規模の大きい建物 の一つだそうです。



楼門の先に建つのが重要文化財の本殿です。社殿建築としては大型に属し、装飾も豪華!



楼門も本殿も青空に朱色が映え、インスタ映えする社殿ですから、海外からの観光客に人気があるのもうなずけます。



さて、伏見稲荷大社の最大の見どころといえば、なんといっても「千本鳥居」。朱塗りの鳥居がズラーっと連なる光景は圧巻! 外国人旅行者もそのインパクトのある光景を一目みたい、歩いてみたいということで殺到しているもよう。



これは江戸時代以降に、願いごとが「通るように」または「通った」というお礼をこめて、 鳥居を奉納する習慣が広まったことによるものだとか。

稲荷の鳥居は社殿と同じく「稲荷塗」といわれ、朱色の彩色をするのが慣習となっているとか。

この色の「朱(あけ)」という言葉は、赤・明・茜など、すべてに明るい希望の気持ちをその語感にもち、 その色はまた生命・大地・生産の力をもって稲荷大神の「みたま」の働きとする強烈な信仰が宿っていると 伏見稲荷大社の案内の説明にあります。

海外からの観光客が多いのは、この朱色の力に魅力を感じているのかも。彼らの開放されたような笑顔が印象的なのは 意味があるのかもしれませんね。

「千本鳥居」の折り返し地点、奥社奉拝所の背後に広がる稲荷山三ケ峰に広がる参拝所はまたの機会に。



この日のそぞろ歩きは、さまざまな国からの観光客と並んで歩いた「千本鳥居」往復で終了しました。

DATA
京都市伏見区深草薮之内町68番地
TEL:(075)641-733
http://inari.jp/