特集: flânerie(そぞろ歩き)
特集:東京・アートな散歩道〜 佐伯祐三アトリエ記念館〜
青葉、若葉のやさしいグラデーションに癒される頃となりました。
久々感染症の制約のないゴールデンウィークも始まり遠出組が多いかもしれません。
一方東京ステイ派も近場での散策でリフレッシュには積極的でしょう。
そこで、再び東京都内のアートな散歩道をご紹介しようと思います。
今回は目白にもほど近い東京西部、新宿区落合に点在するアーティストの記念館を巡ります。
第一回は「佐伯祐三アトリエ記念館」です。
佐伯 祐三(1898年4月28日 −1928年8月16日)といえば、フランス・パリの風景を
独特のタッチで描いた夭折の天才画家として今でも大人気のアーティストです。
「佐伯祐三アトリエ記念館」は、2010年、佐伯の誕生日である4月28日に、中落合の区立佐伯公園内にある
佐伯祐三のアトリエ付住宅を改築・整備し開館した記念館です。
佐伯祐三は大正10年に、豊多摩郡落合村下落合661番地(現・中落合2丁目4番)
にアトリエ付き住宅を新築しました。
この地で佐伯が生活し、創作活動をしたのは、米子夫人と長女彌智子と共に、
フランスに向かう大正12年までと、大正15年に帰国し、
再びフランスに渡る昭和2年までの合わせて4年余りでした。
現在も、当時のままの敷地に、大正期のアトリエ建築を今に伝える建物が残されています。
アクセスは西武新宿線下落合駅下車 徒歩10分程度です。下落合駅北口を出て、目白通りを渡り聖母坂通りを進むと
表示がでてきます。表示の通り左折さらに住宅街を表示に沿って左折すると右手に佐伯公園そして佐伯祐三アトリエ記念館が
現れます。
ペールブルーの外壁のモダンなアトリエ。
アトリエに入ってみると、佐伯の略歴や年譜、ライフマスクなどが展示、また、
佐伯がフランスから帰国して描いた「下落合風景」などの作品をパネルでみることができます。
さらに映像「佐伯祐三と下落合」と題された下落合のアトリエにスポットをあてて、佐伯の生涯を紹介する
ヴィデオが上映されています。
左手の小部屋には、佐伯の画業を支え続けた米子夫人や長女・彌智子(やちこ)など家族、画家・佐伯米子に関する
紹介パネルも展示されています。
さらに佐伯祐三旧居・アトリエ復元模型の展示や映像「佐伯祐三作品の旅」も上映されています。
記念館受付にもなっている母屋の一部であった建物は管理棟としてミニギャラリーやミュージアムショップとなっています
ので、立ち寄ってみるのもいいかもしれません。
緑豊かな佐伯公園に囲まれた見どころ満載の「佐伯祐三アトリエ記念館」、5月のそぞろ歩きには最適なスポット。おススメです。