特集: flânerie(そぞろ歩き)

<四季折々の京都>

第45回 桂離宮 その3

桂離宮は、京の西の郊外・桂川河畔に造営された、庭園形式としては最初に完成された廻遊式庭園といわれています。

敷地の中央には、中島を設えた大きな池があり、池の西側には、古書院・忠書院・楽器の間・新御殿などが、 池の周りや中島には苑路をめぐらせ、月波楼・外腰掛・卍邸・笑琴亭・賞花亭・園林堂・笑意軒などの 茶亭等を配し、築山、野筋、入江、州浜、鑓水などの自然を巧みに取り入れた、庭園と建物の調和した 稀有な景観がブルーノ・タウトはじめ多くの人々を魅了してきました。



中でも景観美のハイライトの一つが笑琴亭あたりかもしれません。



笑琴亭は、桂離宮で唯一の草庵茶室。南は築山、東、北、西は池に面して美しい景観を眺望できます 茅葺入母屋造の母屋は北側に二の間、、一の間が並び、二の間の背後に茶室が設けられています。



一の間の意匠で一際印象的なのが、床の間の壁などを彩る青と白の大柄の市松模様。そういえばこのデザイン、どこかで頻繁に 目にしているような・・・。

智忠親王の創意といわれるモダンで大胆なデザインに驚きます。



また、一方小襖には探幽の筆といわれる墨絵も残されています。



茶室は、三畳ほどの広さで、遠州好八つ窓の囲と伝えられているそう。 躙口正面に手前座があり客座の天井も凝っています。



亭の開口部からはいずれの位置からも夫々風情のある景観が楽しめる構造となっています。



床下外観の意匠。美は細部に宿るといった風情。



質素ながら、繊細にして大胆なデザインが魅力的な建物。見どころ満載です。

以降次回に続く。