特集:「My favorite parks 」

【17】プウコホラ・ヘイアウ国立公園

(ハワイ州ハワイ島)

   

プウコホラ・ヘイアウ(ハワイ語で神殿)はハワイ島の北部コハラ山脈の裾が 海に落ちる手前の斜面に築かれた巨大遺跡で聖域です。


<空から望むハワイ島>

18世紀末にこの地の王カメハメハが神官からの予言(プウコホラに巨大な神殿を 建立すれば、必ずやハワイ全島を掌握できるだろう)を聞き、何千人もの労働力を 駆使し神殿を建造、軍神クカイリモクを奉りました。


<海に向かって建つプウコハラ・ヘイアウ遺跡>

その後、予言通りにハワイ全島を制圧し、ハワイ王朝が設立(1810年統一)されました。


<カメハメハ大王の像>

68mx30mの敷地を6mの高さの溶岩の石積みが囲み、まるで要塞です。 大海原に相対する遺跡は大空に際立って、カメハメハ大王の野望を示すかの様に 雄大です。   以前アイルランドを旅した折、アラン島で出会った古代遺跡ドン・エンガスに 奇しくも類似していました。3000年以上前に造られたと言われ、要塞とも儀礼の ための聖域とも、未だに解明されていません。


<アイルランド・アラン島: 一本道を上りつめた頂上のデコボコがドン・エンガス遺跡>

しかし紀元前のアラン島も200年前のハワイ島も、自然に対する人々の畏敬の念は いかばかりか、そして現代に生きる私たちも同様に自然の恩恵に感謝するとともに、 その猛威にはなす術のないことを思い知らされる今日この頃です。 プウコホラはハワイ語で「鯨の丘」の意味とのことで、冬から春にかけて沖にザトウ クジラが見えるそうです。


<ヤシの葉越しのハワイ島の落日>









 

プロフィール画像

[ 作者プロフィール ]

Caco
ガーデニング・
プランナー

農学部卒業後、ご主人と造園設計事務所を開所。現在に至る。

趣味:旅行、ガーデニング、テニス、絵本

トップページの「プロムナード」と「一鉢から始めるガーデニング」、新連載「私の好きな手仕事」は、ケータイ・サプリwebマガジンのための書き下ろしです。
使用されている全ての写真およびイラストの著作権は全て相馬和子さんにあります。