7月といえば、たなばた。
おりひめとひこぼしが年に一度、天の川で出会える日。
中国と日本に古くから伝わる、
ドラマティックなその物語を繊細な線と水彩のきれいな色合いで、
初山滋が見事に描いています。
実は、この本、筆者が子どものころ、
最も好きで特に挿絵が印象に残っていた本。
ドラマティックなストーリーを、
他の絵本にはない技法で描いているので、
記憶に深く刻まれていたのかもしれません。
今でも名作として残り続けているこの本とともに、
たなばたの物語をもう一度思い起こしてみませんか?
<ちょっと豆知識>
大正時代に、子どもには子どもの文化を!
という情熱を持った教育者や画家、詩人、音楽家など、
そうそうたるメンバーが集まり、一つの大きなムーブメントが起こりました。
質の高い作品を「コドモノクニ」という絵雑誌を通して提供し、
画家たちは、子どものための芸術として、「童画」というジャンルを確立しました。
初山滋もその一人。
その他のメンバー、画家は、武井武雄、岡本帰一、清水良雄、本田庄太郎、川上四郎など、数多く参加、
なんと、あの竹久夢二も子どもの遊びの風景などを描いていました。
童謡では必ず名前を聞く、野口雨情、北原白秋や西條八十、中山晋平、
編集顧問には、当時の幼児教育に力を尽くした倉橋惣三がついていました。
こんなぜいたくな時代があったのですね。
ちなみに、私の祖母も、「コドモノクニ」で育ったそうです。
<お知らせ>
皆さま、第二回目「ぐりとぐら」の感想をお送りいただきありがとうございます。
今回は名作ながら、あまり知られていないであろう「たなばた」。みなさんは、読んだことがありますか? ある方は、ぜひ感想を、ない方は、たなばたにまつわる思い出でもいいです。
ぜひぜひ、お送りください。ママが読んでいて楽しい本、子どもがお気に入りの本なども、こだわりや思い出などのエピソードも添えて、編集部まで(info@ktai-supli.jp)お寄せください。
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