花と癒しの
ニュージーランド特集 第2回 クライストチャーチその2
ガーデンツアー
クライストチャーチは「ガーデン・シティ」と呼ばれているように文字通り庭の街、
公園だけでなく個人のお宅のお庭が素晴らしいことでも知られています。
毎年2月のフェスティバルオブフラワーズの一環としてガーデンコンテストが開催され、
ガーデニング熱もさらに盛り上がります。コンテストを主催するのは、クライストチャーチ美化協会とカンタベリー園芸協会。コンテストの審査対象のジャンルも細かく分かれています。個人、法人、庭の広さ、通りの景観などなど。
フェスティバルのイヴェントプログラムには、コンテストの受賞者のお宅のお庭を拝見できる一日がかりのガーデンツアーが開催されると告知がされています。
が、今回ご紹介するのは旅行社にアレンジしてもらった半日ツアーです。
まずは、今年もコンテストで優勝したDickさんのお庭を拝見するために
閑静な住宅街に向かいます。今年もというように彼女は最近は毎年受賞されているとか。
門前に「カンタベリー園芸協会本年度一位の庭」と看板が。
Dickさんの受賞看板 |
丁度水まきをしていらしたDickさんがにこやかに出迎えてくださいます。
玄関まわりは白いみごとなアジサイとこんもりした樹木が植えられ、上品で優雅な佇まい。庭に続くアプローチも赤系と白系、グリーン系でまとめられていてとてもシック!
Dickさんのシックなボーダー花壇(c) Les & Renee Dick |
フカフカの緑の絨毯のような見事な芝生のアプローチはご主人の作とか。芝生も重要な審査基準だそう。
Dickさんの芝生のアプローチ |
庭の中ほどには日本的な池がしつらえられていて藤棚とともに
ちょっとしたアクセントになっています。
Dickさんの日本風のコーナー |
奥にはステキな真紅のバラが咲き乱れています。赤系の花の色が徐々に濃い色になっていく演出は見事。
Dickさんの真紅のバラのコーナー |
窓辺には優しいパステルカラーの様々な花が。春から夏さらに秋にかけての花が
一斉に咲いているかのよう。
Dickさんの窓辺の花壇 |
裏庭の野菜畑にはハーブやたまねぎなどなど。
大粒のイチゴもなっていました。このコーナーで土作りもご自身でなさるそう。
庭作りに土は大変重要。
Dickさんの野菜畑 |
西側の小道には赤い大輪のアジサイが。乾燥した気候のせいか大輪で花期が長く、そのままドライフラワーになりそう。
Dickさんのアジサイの小道 |
さすがに優勝したお庭だけあってため息がでるほどステキ!
夏の庭というテーマで、コンテストの頃ベストな状態になるよう
デザインされ、維持、管理されているのは、庭に対する並大抵な情熱ではありませんね。
ガーデナーらしい控えめなお人柄もステキでした。
さて、次に訪れたのは、モナ・ヴェイルという邸宅の庭園。広大な敷地には穏やかに
エイボン川が流れ、緑の芝生の間には大小の樹木が配されうっとりするほど
気持ちの良い散歩道になっています。
モナ・ヴェイル庭園 |
川に沿って対岸には素晴らしい庭園を持つ大邸宅が並んでいます。
モナ・ヴェイルのエイボン川 |
現在はレストランになっているモナ・ヴェイルの19世紀風館を過ぎると
ローズガーデンがあり、色とりどりのバラが咲きみだれていました。
モナ・ヴェイルのローズガーデン |
三箇所目はまた、個人のお宅にお邪魔しました。
薄いブルー系で統一された外観がさわやかなお宅のファサードは
やはり白のバラがマッチしていますね。
Wardellさんの家のファサード(c)Patsy&Keith Wardell |
お庭にはなぜかりんごの木が。しかも大きな実がたわわ。フクシア好きのご主人は種から
大事に育てて、立派なフクシアの花を咲かせるのが趣味とか。
Wardellさんの庭のりんごの木 |
芝生の向こうのあずまやは赤いバラに包まれ、かわいいコーナーに。
Wardellさんの庭のあずまや |
こちらのお宅でティータイム。お家の中も見せていただきました。7、80年前の家を
キッチンなどは最新式にリフォームされ、古い良さも残して快適なお住まいとガーデニングを楽しんでいらっしゃるライフスタイルは見習いたいもの。
最後は食品会社の工場の庭です。暖色系のダリアが咲き誇る花壇に囲まれ、
良く手入れの行届いた広い芝生ではウエディングドレスの花嫁と花婿が友人達とまさに写真を撮っているところでした。この会社の従業員なのでしょうか。
工場にステキなお庭があるなんて恵まれていますね。こちらも会社部門で受賞の庭。
広大なハグレー公園といい、ガーデンツアーといい、クライストチャーチはガーデンと花で癒される街ですね。英国より気候に恵まれているので、ガーデニング好きにとってはパラダイスかも知れません。