ドイツ・ファンタスティック街道と南仏の美しい村を訪ねて 
Fantastic Road in southwest Germany & the beautiful villages in French Riviera
5.Niceその1

ニース(Nice)は、フランスの地中海東部沿岸、いわゆるコートダジュール( Cote d'Azur)の国際的リゾートであり、観光都市です。コート・ダジュールとは紺碧の海岸の意。南東向きで、日当たりが良く、北風は山でさえぎられるので、一年を通して温暖で降水量が少ない絶好の避寒避暑地。

France Guide(フランス政府観光局オフィシャルサイト)
http://jp.franceguide.com/

ニースは、また、フランス南東部のアルプス・マリティム県の県庁所在地でもあります。アルプス・マリティム県は東はイタリアと国境を接し、モナコ公国を囲んでいます。

この街の歴史は、紀元前5世紀頃ギリシャ人によって建設されたころから始ります。紀元前2世紀頃からケルト系の住民が定住、古代には、小アジアのニカイア人の交易地として発展。このニカイア人がニースという地名の語源となったそう。トリノ条約によりフランスに併合された1860年までイタリアのサルディニア王国下の町として繁栄しました。

フランスに割譲された後も、イタリアによる失地回復の目標にされましたが、フランス領のまま現在に到っています。旧市街に、イタリア的雰囲気が漂っているのはそんな歴史のせいかも。

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パリから空路1時間半ほどすると、眼下に紺碧の地中海が見えてきます。機体は、しばらくCote d'azur上空を鳥瞰しながら飛行後、ニース・コート・ダジュール国際空港(Nice Cote d'Azur International Airport)に到着します。
ニース・コート・ダジュール国際空港は、シャルル・ド・ゴール国際空港、オルリー空港に次ぐフランスで3番目に利用客の多い空港。第一と第二ターミナルからなり、パリからのエアフランスは第二ターミナル、第一は国際線の模様。名実ともに国際的リゾートの玄関口。

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空港から東に海岸通りを進むと、かの有名なニースのメインストリート、プロムナード・デザングレ(Promenade des Anglais)にでます。紺碧の海と椰子の並木にはさまれたイギリス人の遊歩道の名前の通り、ちょっとハイソな散歩道。この地方に初めて保養に来たのが、産業革命で超リッチになったイギリス人たちだったので、1824年この名がついたとか。 そしてこの習慣がヨーロッパの貴族達にも広まり、20世紀には、一般大衆化したのですね。

浜辺には、晴れていれば、9月の末でも、水着姿で日光浴している人たちを見かけます。

海にはウィンドウサーフィンを楽しむ人が・・・
この太陽のキラメキこそが、コート・ダジュールなのかも。

プロムナード・デザングレは、スケートボードをする人々やインラインスケートを楽しむ人達にも人気のある場所です。

この遊歩道の反対側中ほどに前庭が美しいミュゼ・マセナ(Musee Massena)があります。その先にはニースといえばかならず登場するホテル・ネグレスコ。

プロムナードからやや東に上ると、北側にブランドショップが連なる、緑の公園の先に、石畳のマセナ広場があります。広場を囲むくすんだ紅色の建物が、ぬけるような青空に映え、コートダジュールならではの景観を作っています。

マセナ広場から港に向かって下ると旧市街地区。狭い路地が古い建物の間をぬうように走ります。サレヤ広場には結構大きな市場(、Marche du Cours Saleya)が立ち、新鮮な野菜や果物、ハーブ、オリーブ、チーズなどを扱っています。

ニース港は、カンヌなどに比べるとこじんまりして地味ですが、とても趣があります。

港からシャトーの丘公園までせまい道を上っていくと、アンジェ湾に沿って、美しいニースの海岸線が。その先にニース国際空港も見渡せます。

眼下には、レンガ色のグラデーションの屋根が連なるニースの街がパノラマのように広がります。所々に教会の塔がのぞき、南仏ならではの景観。旧市街を通って、この素晴らしい眺望のシャトーの丘までは、徒歩で上ることもできますが、プロムナード・デザングレから、旧市街を通って約40分間観光するかわいいミニ列車もでていますので、利用するのも楽しいかもしれません。英語、スペイン語、北欧語など様々な言語が飛びかい、この街が国際的リゾートだということを実感するでしょう。